世界最悪な文章で小説を書く【意識低い系・小説の書き方 3】

 小説を書きたいのに、どう手をつけていいかわからない、というひと向け。この文章を書いているおれは、たんなる素人です。
 おれは小説を書きはじめるのは得意だけど、書き上げるのは苦手だった。完成させられない作品がたくさんある。
 そうならないよう、なにをすべきか。


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 ひとつは、プロットをきっちり作っておくことである。プロットがちゃんと出来てれば、その小説は 90 パーセント完成しているといっていい。
「なかなか小説を完結できにゃいにゃあ」
 などといっているおれとかは、くれぐれも、筆の向くまま気の向くまま、「キャラクターの動きにまかせてみるか」などと気取って書きはじめないことである。キャラクターなんか動いた試しなし。まさに不動。不動明王。とんでも不動産である。
 
 この項は、プロットはできてるけど、なかなか小説が書けにゃい、などと猫語で愚痴るひとたちが対象だ。プロットはいいのがあるけど、書きあげられない、執筆のスピードが遅い、という場合はずばり、以下のようにすればいい。
「強引に書きすすめる」
 これである。
 その際、いい文章で書けているか、を善し悪しの基準にしない。
 速いかどうか。スピードがあるかどうかを善し悪しの基準とする。下手な文章、どころか、日本語として成立しているかどうか、さえ怪しい文章でかまわない。世界最悪の文章で書きすすめる、と肚を決めてしまうのがいいと思う。
 心構えとしては、退かぬ、媚びぬ、省みぬ。

  • 退かぬ —— 後戻りしない。ひたすら書きすすめる。
  • 媚びぬ —— 自分のなかの、「いい文章でかっこつけたい」という気持ちを無視する。
  • 省みぬ —— 読み返さない。

 特に「読み返さない」というのは大事かと思う。読み返すとテンションだだ下がりになる。
 これは叩き台。後で直せばいいんだ。
 そう自分にいい聞かせて涙をのみ、悪文をつらねてゆくのである。おれだって本当はやれるのに。本当のおれはこんなじゃないのに。それを証明したくて小説書いてるのに。好きでハゲてんじゃないのである。好きで未婚なわけじゃないのである。悔しい。悔しくて涙が出てくる。そんな気持ちをぐっとおさえて怒涛のごとく書く。
 修羅の道といえよう。
 
 途中、文章表現とか、ささいなことでつっかえたら、そこは適当に書く(ストーリー展開とかでつっかえたら、プロットまで戻ったほうが無難)。
「なんかヒロインちゃんの服の前のところがぺろーんってなっちゃって、おっぱいが飛び出ちゃった」
 みたいなのでも、自分には伝わる。自分にさえ伝われば、将来、書き直しができる。

 そうやって自尊心をボロボロにしながら草稿を完成させさえすれば、あとはどうとでもできる。これはひとによるけど、完成した草稿を読んでみたら、思ったほど悪くない、という余禄がある時もある。
 できが悪くてもいい。草稿さえあれば、悪い部分が目に見えるようになるのだ。いらない部分、足らない部分もわかってくる。
 あとは、それをひとつひとつ、修正していくだけでいい。もう悪くなりようがない。原稿は良くなる一方だ。
 
 というわけで、「第一稿はスピードが命」というのが、おれの導き出した結論である。中身はどうでもいい。どうせプロットの通りだ。速さだ。スピードスターを目指すのだ。
 以上、意識低い系・小説の書き方でした。

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