ハゲてみてわかったこと

 二十代後半くらいからハゲはじめていて、四十になる手前ですでに、額から頭頂部へかけて毛がほとんどなくなっていた。
 それでも、側頭部の髪を伸ばして頭頂へかぶせ、反対側の髪も折りたたむようにハゲ部分に乗せて、ハゲを隠しつづけていた。もともと癖毛である。そんなやり方でも意外にふんわりと、ハゲ部分を覆い、毛の量が多いように見せられていたんである。
 もっとも、じっくり観察されると余裕でバレる隠し方ではあった。回りのひとがみんな優しかったので、軽くつっこまれるくらいですんでいたのだ。

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